北欧タングラー

スウェーデンに住む日本人CZT(ゼンタングル認定講師)によるブログ。ゼンタングルや本のこと。

妄想?トレーニング

2006年。東京の池袋にある英語関係の学校で仕事をしていた時、当時好きだったスウェーデンの某バンドのことを考えては、オフィスの入り口を見て「あそこからメンバーのあの人とあの人が今、入ってきて、近くにきてくれたりとかしたらな〜」とゾクゾクしながらアリもしない妄想をしておりました。

でも、妄想って誰にも覗かれないし、自分の世界200パー全開! 何でもあり。自由にやっちゃってください、の世界ですよね。なので、あのメンバーが今オフィスに入ってきて、私の目の前に来て、話しかけてくれる ... とかってどうよ? なんて一人で目が♡になってそれで元気になるとかそんな日が続いておりました。幸せ気分になるしね、きっとアドレナリンが出まくりだったかと思います。お金のためだけの仕事をしている中で、それぐらいの妄想力がないとやっていられないでしょ ... なんですが。

10年後のスウェーデン

仕事で、オフィスに荷物が届いているというのでいつものようにスーパーに荷物を取りにいきました。スウェーデンは基本、大きな荷物は近くのスーパーに取りに行くという仕組みです。クリスマス時期なんて取りに行く人の量が半端ないです。ふつーのスーパー。番号札を持って待っていたんですが、ふと目の前を見たらなんと .... 

目の前にあのメンバーがいるじゃないですか!!!!

そうです、そうです。妄想では池袋のオフィスにやってきてくれたあのメンバーが目の前に! 夢でもないです。現実です。
同じ街に住んでいるのは知っていましたが、まさか、普通のスーパーに! 人気バンドメンバーという肩書には全く合わない、決しておしゃれとも言えない宝くじのポスターなんかがゴチャゴチャと貼られている喧騒としたスーパーに!

あまりに吃驚して、携帯で旦那に「あの人がいる! 目の前にいる!」ってメッセージを送ったんですが、落ち着いて荷物を待っているただの人を「演じ」ながらのメッセージ送信はなかなか難しいものがあります。妙に意識しちゃって、挙動不審になってたりしてね、苦笑。

でも落ち着いて(つもり)、その場は抜けました。心の中では「やったよやったよやったよ!」とすごい興奮状態だったのですが。夢がかなっちゃったよ、なんて一人で興奮しながらオフィスに戻りました。

場所は違えども妄想が現実に。いや、妄想の中で起こったことが別に起こったわけでもなくその人が目の前にいただけなんですが ... まぁ、リアルなその人に会えたというか。今で言う「推し」ですか? 

そしてその数カ月後。オフィスのデスクが一つ余分になるから売りに出さなくちゃな〜と同僚と話をしていて、それをスウェーデンの中古物を売れるサイトに登録。「買いたい」という女性の方がいたので、じゃあ売ります、と約束をつけました。
オフィスの場所を教えると「あ! 兄がちょうど目の前にあるレストランで働いてるから、兄に取りに行かせる。すごい偶然、よかった、ありがとう」との返事。

え、ちょっと待って。

兄が目の前にあるレストランで働いてる? この人の苗字 .... え、もしかして、働いてるどころかオーナーさんじゃないの? え、ちょっと待って、このオフィスに取りに来る!?

そう、うちのオフィス目の前にあるレストランのオーナーさんて、↑の妄想に出てきたバンドのギタリストさんなんです。そして私が一番好きなメンバー。

ええ、ちょっと待って、ちょっと待って。

と、当時一緒のオフィスで働いていた同僚にあたふたする姿を見せる暇もなく(ってか、みんな笑ってましたが、笑)その彼が、うちのオフィスに中古のテーブルを取りに来たのです。当時そのメンバーが一番スキだったので、目が♡どころかきっと体全体がハートマークになっていたはずです。正直その時のことあんまり覚えていません。が! 今でも覚えている ... のは、テーブルを運び終わったそのメンバーが、ちょっと私たちと話をしている間、私が使っている(高さが高めの)チェアに腕を乗せて、リラックスした姿勢をしていたこと。 .... 話の内容? 覚えてませんよ。彼のその姿? しっかり覚えております!

ということで、妄想が現実に、夢にも思っていなかったことが叶った ... ことがあるのです。ちなみにその後、そのバンドの他のメンバーも郵便局前で見たりとか、しょっちゅう目にすることになりましたが ... 解散したしな、と思ったら復帰のニュースが! やったぁ、なんて思っていたら、コロナのためにツアーもキャンセルになり ... そうだよな、そうだよな、と。その後に一度オフィスの外で↑の彼ともすれ違いましたが何も言えずでした :( 復帰おめでとう! なんて言えないしね。

イメージトレーニングとは言いますが、妄想でも思いが強いと現実になったりするんだなぁ、と信じています。ほら、よく作家さんやスポーツ選手、ミュージシャンが「子供の頃からファンだった」という人とコラボしたり、一緒に舞台たったりとかそういうことってあるじゃないですか。きっと、彼らも子供の頃なんか憧れの人のことをずっと考えては、いつかはきっと、とかイメージしていたのに違いありません。それですよ。自分の身には降りかからないとは思ってはいけません。人生何が起こるかわからない。だから、みなさんもイメージトレーニングならぬ、妄想トレーニングどうでしょうか。

仕事関係で、スウェーデンで会いたかったという作家さんにはもう数え切れないほど会ったり、お話したり、FBで友達になったり(FBの「友達」という表現、あれどうにかしてほしいですけどね)はしていますが、今、どうしても会いたい某作家さん、とはまだ近づくこともできず ... でも、今朝も朝ランをしながら「会うならこういうシチュエーションで、そして第一声で、そしてこういう質問をして、最後の一言はこれで ... 」と妄想しておりました。妄想ラン? 笑。ランの調子、よくなりますよ。

引き寄せてみせます。