北欧タングラー

スウェーデンに住む日本人CZT(ゼンタングル認定講師)によるブログ。ゼンタングルや本のこと。

本業 ...ちょっとそれた話。

最近バタバタしていて、ゼンタングルを描く時間があまりとれておりません。が、時間があるときにワークショップの準備をしたり、計画を立てたりしています。自分で言うのもなんですが、自分っていろいろな顔があるなぁ、と。本業のときはゼンタングルのゼ、の字も頭の中に入ってきません(^_^;) 逆に、ゼンタングルの作品を描いているときは本業のことをすっかり忘れています。どちらの仕事も没頭するのが簡単なほど好きなんですね :-) 

本業なんですが ... 私は、スウェーデン人を始めとする北欧の作家さんが書いている本の版権を世界中の出版社に売る版権エージェンシーに勤めております。大学の授業の一環だったインターンから始まり、就職がすぐに決まりもうすでに7年、同じ会社で働いています。版権エージェンシーって出版社と違うの? って聞かれますが、全く違います。

出版社は本を作る会社。版権エージェンシーは版権を売る会社。ほら、例えば、村上春樹さんの作品、あれ、英語でも韓国語でも中国語でも刊行されていますよね? あれは村上春樹さんの出版社さんが版権を売っているのではなく、出版社と出版社の間にエージェンシーが入っていて版権の売り買いをするのですね。(出版社さんが直接売るケースもありますが)

その「売る」エージェンシーにいるのです。日本でも北欧ミステリブームと言われていますが、日本の本屋に並べられているそんな作品も間にエージェンシーが入っているわけです。

そんな会社で印税の担当をして7年経ちました。昔は緊張しっぱなしでしたが、今では売れっ子作家さんとも気軽に話せるようになり、だいぶプロらしくなってきたかな? という感じです。

ちなみに弊社が日本に売った作品で最近刊行された作品がこちらです! 世界中で2400万部売れているカミラ・レックバリ著のエリカ&パトリック事件簿の10作目です。よろしくおねがいします(と宣伝!)

amzn.to

 

そんな書籍業界で働く会社にとって大切なのが世界中で毎年行われているブックフェア。エージェンシーにとっては版権を売るのに最高な場所なのです。顔を合わせて作品を売りますから!

先週は、北欧最大のブックフェアがヨーテボリというスウェーデン第二の都市で行われました。私がブックフェアに参加するのは9回目です。

出版社さんに売りたい作品を紹介するため、商談が行われるんですがその商談の準備で色々と忙しいんですね〜。普段は印税関係の仕事をしていても、版権を売るという面では、一応アジア担当の私 ... 日本や韓国の出版社さん、日本の翻訳家さんと商談をいたしました。

そしてそんなブックフェア前に描いた一枚。

 

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ふるはし美鳥CZTがFacebookのライブで描かれていたクレセントムーンがとても素敵だったので、描いてみました。Bookmässan (Bookfair)のB、を形どったストリングで描きました。美鳥CZTのブログは👇

midorish.hatenablog.com

 

北欧のブックフェアは無事終わったのですが、今度は再来週に世界最大のブックフェアがドイツのフランクフルトで開催されます。私は開催される前に一泊だけの短い出張ですが、商談をいくつかしてきます。ので、忙しく、涙、バタバタしておりますが ... なんとか時間を見つけては描きたいですね。あ、Inktoberもこっそり始めております :-)